過去をやり直せるなら(大学4年生の今)
「もし、過去をやり直せるなら」よく話題にのぼる話題だ。
俺は、高校二年生の三学期に戻って理系ではなく文系を選択する。
理系のうまみを未だかつて感じたことが無い。
理解不能な数式に頭を捻る、サイコパスな教授と戦う。どれも何もいいものではない。就活だって、有利だと感じたことはない。
週4コマあって、何時間も課題に向き合う授業が、文系の週一コマで感想を書くだけの授業と同じ単位数。理系は大変なだけで、いい点が無い。
ただ、それで文系を貶める様な無様な大学生にはならない。
過去の自分が選択した結果だからだ。文系を貶める哀れな大学生は、単に過去の選択を誤ったのだ。目も当てられないような、果てしない嫉妬だ。
だから、高校二年生の自分に「絶対に文系にしろ」と言い聞かせる。
苦労する未来しか見えないから。
しかし、
もし、
文系を選択することで、浪人せず、大阪大学にも入学しない未来があるというのならば、過去は変えたくない。
理系にして、無謀な特攻をして東北大学に落ち、一年遅く入学したから今の同期と同期になれた。
一個下の可愛い後輩にも出会えた。現役で入学していたのならば、二個下で、関わり合いもそんなにない。
理系にして、浪人して、学力が伸びたから大阪大学に入れた。今関りがある人にも出会えた。
浪人して大阪大学に入学した結果、とても素敵な子と恋に落ちることもできた。
自分が最低だったせいで、あの子を傷つけたし、その結果、自分のせいではあるが、辛い思いをした。
だが、いい思い出だ。本当に好きだったし、幸せだった。あの頃は。
二度と会うことはないかもしれないが、本当に感謝したい。
今の自分があるのも、あの子のおかげだ。思い出をありがとう。
浪人して、大阪大学に入学した結果、最高の友達ができた。
彼らとはいろんなことをした。安い酒を飲んで大騒ぎして、喧嘩して、語り合って。
彼らとはいろんなとこに行った。六甲山に登ったし、綺麗な川で泳いだし、キャンプして、琵琶湖の素敵な宿に泊まった。
ずっと大切にしたい友達だ。俺の大学生活は彼らと共にある。
大学生活はまだ残っている。
友人の言葉「あの頃に戻りたいあの頃は、今なんだよ」
印象に残っている。
社会人になって、「あの頃は良かった」と思い出すのは今なのかもしれない。
今を大切に、過去を大切に。出会えた全ての人を大切に。
俺は、過去を変えたくない。