【実体験】金が無いので、辛いと噂の単発バイトに行ってみた話
こんにちは。貯金無丸です!
今回書くのは、普段やっているバイトがあまり入れなくてピンチだった僕が、単発バイトに応募して行ってみた話です。
「単発バイト行ってみたいけど、どんなバイトなのか想像がつかないので行けない」という方はいませんか?
僕も実際そうでした。いろいろ調べてみるけど、具体的な内容まで書かれている記事が無かったので怖かった覚えがあります。
そんな方のために、どんな内容なのか、どんな人がいるのか、どれくらい辛いのかを、リアルな体験談として書いていこうと思います。
単発バイト登録→申し込み
バイクが急激に欲しくなった。しかし、貯金残高は一万円とちょっと。
こりゃいつも通りバイトしてても、いつまでたってもバイクは買えないな、ということで単発バイトを調べてみる。
調べた結果、単発バイトのメリットは3点。
- 入りたい日に入れる。
- 給料即日支払いがある。
- 人間関係がめんどくさくない。
デメリットは2点。
- やばめの人がいる。
- 力仕事がほとんどで疲れる。
なるほど。やばめの人はとにかく、中高とサッカー部であったので力仕事は問題ないな、ということで単発バイトのサイトに登録をしてみることに。
翌日、電話がかかってきた。
僕「もしもし」
単発バイト会社「登録していただいた貯金無丸さんですよね?
早速登録説明会に来ていただきたいので、○月○日の○時に弊社の方にお越しください。持ち物は、印鑑、身分証明書、マイナンバー、履歴書でお願いします。」
僕「わかりました。」
マイナンバー?と思ったが、とりあえず行ってみることに。
登録説明会では、個人情報を記入する紙と、口座情報を書く紙などを書かされた。
税金関係でマイナンバーが必要らしいのでマイナンバーを教える様に言われたが、拒否しても良いということなので、拒否。
また、単発バイトのメリットのところに給料即日払いが可能と書いたが、
意外な落とし穴があった。
別にメインでやっているバイトがある場合、所得税で結構な額を引かれるというのだ。
例えば、給与が
- 5000円の場合、300円引かれる
- 7000円の場合、810円引かれる
- 10000円の場合、1800円引かれる
5000円のときの300円ならまだしも、10000円のときの1800円は痛すぎる。
給料振り込みが遅れるが、月払いにすることにした。
様々な登録が終わったので、今入れる単発バイトの話に。
すぐに入れるというので、「空のプラスチック製トレーの整理業務」の仕事へ土曜日に行ってみることにした。
内容 空のプラスチック製トレーの整理業務
時給 1100円
勤務時間 12:30~21:30 休憩1時間 (実質勤務時間 8時間)
服装 綿パンツやGパン等の長ズボン(ジャージ、スウェット、半パン禁止)安全靴着用(レンタル可能)
持ち物 滑り止め付き軍手、昼食
8800円も貰える。空のプラスチックトレーの整理なんて力も使わないから余裕やん。
と思っていた。
勤務開始時までは。
単発バイト当日
バスで勤務地まで送ってくれるらしいので、集合場所に向かう。
11:15に出発すると言われ、11:10に集合場所に到着した。バスが止まっているのが見える。
しかし、バスの中には運転手以外誰もいない。本当にこのバスで合っているのか不安になる。
運転手は運転席で滅茶苦茶寝てるし。単発バイト派遣会社に電話してみた。
僕「このバスで合ってますか?運転手さん滅茶苦茶寝てるんですけど...」
派遣会社「あっ...合ってると思いますよ。11:30出発のやつですよね?」
僕「はぁ...」
え??11:15出発って言われてたからこんな早く来たんですけど...と思ったが、仕方ないのでバスに乗って待つことに。
窓の外を見やると、自分と同じようにバスに乗っていいのかわからずに、待っている人たちが。
僕以外でバスに乗っていたおっさんが、運転手に「声かけなくていいんですか?」
とアドバイス。運転手が声をかけると、ぞろぞろと他の人たちも乗ってきた。
いや運転手、そんくらいしないとダメでしょ。とか思っていると、結局11:35くらいにバスが出発。遅いよ。
30分くらい経って、バスが停車。二人くらいが降りていく。え?ここが目的地なん?
運転手は何も言わないが、それっぽくない場所なので降りないことにする。
それから10分くらい経って、再び停車。またも運転手は何も言わないが、全員が降りだしたので、僕も降りることに。時刻は12:15。
やはり不安になったので、運転手に質問。
僕「ここって○○(派遣先)で合ってますか?」
運転手「合ってますよ!」
・・・・聞かれる前に言えよ。なんでここが○○(派遣先)であると、既に知ってると思ってるんだよ。
バスを降りると、大きめの倉庫が見える。どうやらここが派遣先みたいだ。
しかし、案内人も誰もいないので、どこに行けばいいのかさっぱりわからない。
一緒の場所で降りた、経験者らしきおっさんが建物に入っていったので、ついていくことにする。
階段を上って薄暗い廊下を歩いていくと、おっさんが突き当りの部屋に入っていくので、続いて僕も入る。どうやらここが控室の様だ。
部屋は、高校の教室を少し小さくした程度の大きさで、壁に沿う形で椅子が並んである。
12:30からの勤務なので、勤務開始まであと10分程度ある。
手持無沙汰なので、適当な椅子に座って、今日一日共に働く面々を観察する。
自分を含めて5人いるっぽい。
- 僕。
- さっきの経験者らしきおっさん。帽子に眼鏡。年は60過ぎ。(以下、ベテラン)
- 身長が185cmくらいの男。サッカー選手の槙野似。40歳くらい。
- 30過ぎくらいの男。黒い帽子。フリーターっぽい。
- 20後半くらいの男。なんかまとってる雰囲気がコミュ障。
社員も来ないし、本当に大丈夫かこのバイト...と不安になって待っていると、ベテランが話し出した。
ベテラン「今回みなさん初めてですかぁ?」
一同、うなずく。
ベテラン「そっかぁ、こりゃ大変な一日になりそうだぁ~怒声が飛び交うなぁ!」
と、ベテランが肩をすくめながら言う。何だコイツ。イキんな。お前も単発バイトだろ。
ベテランは、自分だけが経験者ということもあってか、得意げに今日の業務内容を話し出す。こういうのって普通社員が説明するんじゃないん?
ここで昨夜の夜、ネットで単発バイトあるあるで見たことを思い出した。
- その単発バイトをやったことのある人がリーダーぶって仕切りだす。
あれは本当だったのだと実感。
12:30、勤務開始。
倉庫の中に入ると、倉庫の温度が冷蔵庫の中くらい低いのを感じる。マジ寒い。
嫌な予感がする。
朝から勤務している他の単発バイトの人が見え、社員がなにやら指示を出しているのが見える。社員がこちらをチラリと見てきたが、無視をされる。
社員は一切説明してこないので、ベテランが業務内容を説明する。
野菜が入った段ボールを仕分けして、色んな地名が書かれている場所に持っていくというものであった。そこから関西各地のスーパーに送られていくらしい。
ちょっと待て。派遣会社の説明事項には「空のプラスチック製トレーの整理業務」と書いてあったじゃないか。真っ赤なウソやん。重労働やん。
これから重い段ボールを8時間も運搬するのだと考えると、めまいがしてきた。
さらに、派遣会社の説明事項に、他にも嘘が含まれていることに気づく。
- 服装 綿パンツやGパン等の長ズボン(ジャージ、スウェット、半パン禁止)安全靴着用(レンタル可能)
安全靴のレンタルなんて一切何も説明されず、スニーカーで作業することに。
(安全靴とは、足の上に重い物を落としても足を怪我しないようになっている作業用の靴のことです。)
やばい。危ないぞ、このバイト。
加えて、フォークリフトがそこら中をすごいスピードで動き回っている。轢かれかける場面もしばしばある。
↓フォークリフトは下の様な乗り物です。
絶望&絶望&絶望であった。でも始まってしまったものはしょうがない。
僕達は、脳死状態でひたすら段ボールを運んでいく。
4時間くらい経った感覚の時に、30分休憩が入る。時計を見ると、14:30。
まだ二時間しか経ってないのか・・・・・
15:00 三十分休憩終了
30分の休憩が終わり、再び作業に。
しばらく仕事をしていると、巨大な段ボールの塊がフォークリフトで運ばれてくるのが見える。
パンパンに詰められたバナナだった。
試しに一個持ってみると、冗談抜きで15kgくらいある。それが段ボールの数にして300箱くらい。
絶望していると、朝から入っていたおじいさんが話しかけてくる。
おじいさん「こりゃ大変だねぇ、死んじゃうよ・・・」
僕「いや本当にやばいですよね・・・。八人くらいしかいないんで一人当たり40箱近く運ばないとダメなんですよね・・・。」
おじいさん「まぁ、頑張るしかないね!頑張ろう!」
人懐こいおじいさんだ。
そうえば、この人はさっきから、チョイチョイ僕のこと助けてくれるし、笑顔が可愛い。癒される。
この人懐こいおじいさんがいつしか僕の心のオアシスとなっていた。
そんなおじいさんを眺めつつ、バナナの段ボールを運んでいく。
周りを見渡すと、単発バイト同士で助け合っているのが見える。
心なしか、単発バイト同士の一体感が生まれた感じがする。
さっき会ったばかりの人間の心を結びつけるとは、なんて過酷なバナナ運搬作業なんだ。
まさに共通の敵である。魔王を倒すときの人類も、こんな一体感が生まれるのだろう。
そうこうしているうちに、時刻は18:00。
朝から入っている単発バイト達が上がっていく。先ほどのおじいさんも朝から働いているので、帰ってしまった。
心のオアシスを失った僕は、疲れでどんどん心が荒んでいく。
社員も同じなのか、イライラしだす。
社員は僕達単発バイトにキレることは無いのだが、社員同士でキレあっている。
社員A「○○(社員B)! ここ、できてないやん。バイトに指示出したん?」
社員B「あっ、まだです!」
社員A「ッッッはぁぁッ...!(滅茶苦茶嫌な感じのため息)(すごいスピードで作業しだす)」
職場に緊張が走る。こんな場面が増えてきた。
嫌だなぁと思いつつ、30分休憩に入る。
時刻19:00、30分休憩終了
休憩が終わって職場に戻ると、社員がいない。
社員がいないので、指示が無く、何もできない。
よっしゃッッ!!!!!!!!!!!!!
サボれるッッ!!!!!!!!!
と思っていたら、なりを潜めていたあの男が動き出した。
ベテラン「出来ることやりましょ!」
は?いや、まじ?なんで単発バイトにやる気だしてるん?時給変わらんやん。
ベテラン「僕が指示出すんで、みなさん運んでください!君、これ三個あそこに運んで!」
と勝手に指示を出してくる。
いや、まぁいいけど...。社員待ってたらいいやん...。
社員いなくなって好き勝手出来るからって、存在感出そうとしてこなくていいって。
あとお前は指示出すだけで肉体労働しなくていいけど、僕たちは肉体労働してるからな。
きっと、このおっさんは、単発バイトの初心者相手にイキることでしか自分の存在価値を見出すことが出来ないんだろうな。
と思いつつ、ベテランの指示に従う。すると、
ベテラン「あれ?5個たりないわぁ...。ミスったかな...?すいませ~ん!」
いやミスってるやん。存在感出そうとしてミスってるやん。
もう余計な事しないでいいって。
社員が急いでカバーに来る。イライラしてそう。怖い。
社員がまたさっきの嫌な感じのため息をついて、ミスった個所をみつけ、解決する。
良かった。僕たちにキレてこなくて。
ベテランはそれからもちょいちょい社員ぶって自分は動かず、指示を出してくる。
こいつなんやねん。
「なんであなたは働かないんですか?」と言いそうになった時、
21:30、勤務終了。地獄の単発バイトからの解放。
やっと終わった。8800円と引き換えに、いろいろなものを失った気がする。
帰りのバスの中、ふとインスタグラムを見ると、友達は楽しそうな投稿をしている。
僕はたった8800円のために、社員にゴミくずみたいな扱いを受け、身体中が痛くなりながら、貴重な休日をつぶしたのか...。
帰宅途中に入ったラーメン屋の味が、やけに塩辛く感じられた。
まとめ
いかがでしたか?長くなりましたが、これが自分の経験した単発バイトのリアルです。
上に詳しく書いてないのも含めて、ものすごく簡潔にまとめますと、
- 派遣会社の業務内容の説明は正確ではない。
- レンタル可能と書いてあるものは貸し出してくれない。作業靴は買うべき。
- 経験者だからと調子に乗る人がいる。
- 移動時間も含めると拘束時間は勤務時間+2時間はある。
- 派遣会社の作業はかなり雑。
- かなりの肉体労働。
ですね。
勤務終了時点では、落ち込んでいましたが、一日暇な何をするわけでもない日を利用して8800円稼いで欲しいものを買う第一歩にできたのは自分の中では大きい気がします。
また、この記事を書いていて思ったのですが、僕は単発バイトに一人で行ったのですが、友達と行くと友達と文句を言いつつ作業出来るので、多少は楽しいかもしれません。
重要なのは、一人で行かない事。
一人で行くのは絶対にお勧めしません。
僕の実体験は参考になりましたでしょうか?
皆さんが楽しい単発バイトを見つけることができるように祈っています。